日本の紙幣に使われているいろいろな技術って?

紙幣に用いられる技術というのはそれが作られる時の技術を全てつぎ込んで作られます。果たしてどのような技術が紙幣にはつぎ込まれているのでしょうか。身近な日本銀行券を例にとってみたいと思います。

■透かし(透き入れ)
日本銀行券で透かしが採用されたのは明治15年(西暦1882年)に発行された改造紙幣5円券から用いられています。透かしの図柄、文字は紙の厚さを変化させ表現を行います。この透かしには白透かしと黒透かしがあり、お札はこの2つを組み合わせて精微な模様を作り出しています。この透かしの入った紙を製造するのには「すき入れ紙製造取締法」に基づいて政府の許可が必要になります。

■凹版印刷
凹版印刷は図柄の線でインクのついた部分を凹、図柄の線ではないインクを落とした部分を凸とした版に紙を押し付け、インクを転写する印刷方法です。これをさらに発展させた深凹版印刷というものも二千円札から採用されており、紙幣を触った際に日本銀行券と描かれた部分や漢数字で描かれた部分にザラザラとした触感を感じるのはこの印刷方法の為です。

■マイクロ文字
肉眼で直接確認できるかできないか程度の微細な文字を銀行券の処々に配置しています。野口英世の描かれている千円札には右上の1000の字の横などに確認できます。

■潜像印刷
深凹版印刷の応用で、角度によって数字が浮かび上がるものをさします。

■パールインク
見る角度によってピンク色の光沢が目視できるインクを使用しての印刷。最新の千円券(野口英世)では左下の潜像、左右両端にあわせて印刷されている。

■特殊発光インキ
紫外線などを照射すると蛍光を発するインクによる印刷。表面の印影と一部の地紋が該当する。

■ユーリオン
銀行券に一定の模様を付加することによって複写禁止であることを画像編集ソフトウエアや複写機が検知できるようになる技術。日本のオムロンが特許を取得している。現在発行中の紙幣には全て裏表にユーリオンの模様が刻まれている。

■ホログラム
光の回折を利用して像を浮き上がらせる技術で、現在発行中の1万円券、5千円券表面左下に採用されている。見る角度によって日本銀行の行章、桜の模様、額面金額が浮かび上がって見える。

このような偽造防止の技術は国立印刷局が主体となって研究・開発し、ほかにもパスポートなどの公的証明書、切手、国債などの証券にも応用されています。しかし、偽造の技術の向上もあり決定的な対策は取れていないのが現状です。信頼できる貨幣制度のために今後も偽造防止セキュリティ技術の向上に期待したいですね。

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